2009/11/15

上海の最新パン事情

中国でパン。
「食の王国なんだから、中国人は異国のものなんか食べないんじゃないの?」と思いきや、上海の町中にはパン屋さんがそこかしこにあります。古くから西洋のハイカラな空気に触れてきたこの町では、パン食はとっくに市民権を得ているのです。文化大革命まではフランスパンも普通に買えたと言います。

今、その上海を席巻しているのは台湾系のパンチェーン店。日本風の趣向を凝らした菓子パンやおかずパンで上海のパン業界に殴りこみをかけているのです!それぞれのチェーンは、ここ2、3年で急激に店舗を増やすほどの人気になっています。私も時々お世話になっているのですが、密かな楽しみはユニークなパンを探すこと。こちらには日本人がびっくりするような斬新なネーミングや新しい具入りのパンが多数存在するのです。これまで見つけたものの中からいくつか紹介しましょう。

まずは「葡萄総動員」。
実はただのレーズンパンです。レーズンがたくさん入ってますよ!という意味なんでしょうが、総動員って表現がすごいですね。マスゲームみたいです。総動員した割にはレーズンが少ないような・・・なんて言ってはいけません。

次は「大地震」。
このちょっと変わった食パンのどこが大地震なのか?よく見てください、表面のデコボコした盛り上がりを。そして切ってみると、断面にはぐにゃりと曲がったマーブル模様が走っているのです。これはまるで地震後に地殻変動をした大地のようじゃありませんか。

最後は「大阪焼」。
丸い生地が具を中に挟んで半分に折られてあるのですが、上にのっているのはなんとカツオブシ!中には甘辛いソースとマヨネーズがかかった豚肉とレタスが入っています。もしやこれは・・・そう、大阪焼とはお好み焼きパンだったのです。食べてみると確かにお好みっぽい味がして意外に悪くない・・・いや、むしろおいしいぞ。お好み焼きをパンにしようという発想に脱帽です。

かようにユニークなパンたちが受け入れられるほど成熟した上海のパン業界ですが、地方の中国人にとってはパンはまだまだ日常的に食卓に上るものではありません。これからパン食が拡がっていくと、持ち前の研究心を発揮してさらに斬新なパンがどんどん出てくるかもしれませんね。

最後にひとつ。
中国の国内線飛行機に乗るとたまに軽食セットが出てくるのですが、驚愕したのがコレ。箱を開けると中にはパンとザーサイ。パンとザーサイはとても合わないと思うのですが、中国の人によるとパン=西洋風マントウ(具が無い饅頭)なのでまったく違和感はないんだとか。ためしに食べてみたのですが、うーん。ザーサイパンの開発だけは止めといたほうがいいかもしれません。

ABC WEBNEWS 2009年9月以前のサイト シャンゼリゼ通信