2006/03/21(火)放送

日本と中国を結ぶ夢のミュージカル
以前、『ミュージカルで日中友好へ・・・』という話題を番組でお伝えしましたが、先日、とうとう上海で本番を迎えました。若者が目指した心の交流は実現できたのでしょうか?

■国境を越えて、夢の舞台へ



ミュージカルは、上海で舞台芸術を学ぶ1人の日本人の思いつきから始まった。
【ミュージカルを企画した井上明子さん】
「日本で報道されている中国は、マイナスの面が多いじゃないですか。けど、中国で実際出会った人は、報道されている中国人とは違って、すごく友好的で、私を本当に助けてくださって・・・」
中国の若者と心の交流を図るため、ミュージカルを作ることに決めた。 「日本人の女の子が、中国で映画を作る」というストーリーだ。



強力な味方も現れた。上海で音楽を教えている日中交流≠フ大先輩、谷村新司さん。
「『日本だったらこうじゃないのに』って、絶対言わないように。それだったら、日本でやればいい。例えば、中国でやろうとしたら、中国の常識の中に自分たちが入っていく。その中で、本音で語り合う」

谷村さんが、ミュージカルの監修をしてくれることになった。これで、絶対にうまくいく!



本番2週間前、ワクワクしながら臨んだ合同練習。ところが、中国メンバーがもめていた。意味さえもわからない・・・。

さらに、日本のメンバーに対する厳しい意見が飛んだ。
【中国のメンバーは・・・】
「頭の中ではっきりさせてから試すべきだよ。そうじゃないと、色々やっても無駄になる」
立ちはだかる壁。台詞ひとつにしても、意見が合わない。
【中国側メンバー 賀 彬さん】
「日本と中国は文化が違うので、舞台の表現も違ってくる。一緒に作業するときは、理解するのに時間がかかる」
【日本側メンバー 野田春菜さん】
「元々日本で作ったものを見せた状態から始まったので、やっぱり、向こうは受身の状態。こっちも探っている状態。向こうは、どんな風に思っているのでしょうか・・・」



もっと交流をはかりたい。合宿先のマンションに、中国のメンバーを招いた。
「『とっても美味しい』って、日本語で何て言うの?」
「めっちゃウマイ」
「メッチャウマ〜イ」

できることは全部やった。観客は、見に来てくれるだろうか・・・。



本番当日。あとにも先にも、今日が最後。蓋を開けると、満席だった。
ミュージカルは、『日本人の女の子が、中国で映画を作る』という話。
「脚本は変えない。撮影は終わり!」
「愛、あなたは一体誰と映画を作ってるの?私たちはみんな友だちなのに・・・」
頑固な日本人の主人公。中国の仲間が、1人、2人と、離れていってしまう。
「言葉も通じ合わないのに、一緒にできるわけがないのよ。どうせ、こんな映画なんてどうでもいいと思ってるんでしょ?!」
「もういい、ほっといて。中国人なんてみんな嫌い!」
自分たちの姿そのままを、舞台で見せた。
【ミュージカルを企画した井上明子さん】
「ここまで来れたことが、すごくうれしくて。最後歌う時に、『みんな、どんな風に舞台に出てきてくれるんだろう』って、私はすごく楽しみで・・・」
互いにもめたこと、一緒に泣いたこと。これまでの苦労が、演技に重なる。涙が止まらなかった・・・。
日本と中国の仲間。舞台の上で、ひとつになった・・・。



【ミュージカルのメンバーは・・・】
「言葉の違いとか大変だったけど、みんなで一緒に劇をやって、最高でした」
「この舞台が終わっても、友情は終わらない。また一緒にやりたい」
「途中大変だったけど、やめなくて本当によかった」
【ミュージカルを企画した井上明子さん】
「少しずつでも、私にできること、私たち若者にできることを探していければいいなぁって・・・」



1週間後。影で支えてくれた谷村さんに、お礼に行った。
賀彬さん「2週間で、私たちは友情以上の絆を感じました」
谷村さん「今、ボクが受けている言葉は、これからの若い人に伝えたい言葉。自分たちがヘルプできることは何でもやるから、これからも、どんどん交流していこうね」
日中友好のミュージカル。これで終わりではなく、さらに活動を続けたい。まだ、夢の途上。
「私たちはずっと友達よ!永遠是朋友!!是朋友!!」